タバコの煙による健康被害が報じられている現代、喫煙者と非喫煙者が共存できる環境を整える「分煙」は、企業や飲食店での対策が必須と言える状態になりました。とはいえ、お金や時間をかけてまで分煙に取り組むメリットはあるのか、疑問に感じる方もいるはずです。
当記事では、分煙を実施するメリットについて「オフィス」「飲食店」の視点からそれぞれ解説します。また、分煙の実施におすすめとなる喫煙ブースの簡単な概要、屋内がいい理由なども紹介するため、分煙対策を進めたいと考えている場合は参考にしてください!
分煙のメリットを「オフィス」「飲食店」別にそれぞれ解説!
分煙の実施にはたくさんのメリットがあります。ここでは、「オフィス」「飲食店」別に、メリットを3つずつ紹介します。
・【オフィス】喫煙者のストレス解消につながる
喫煙者にとって、タバコを吸う時間はリフレッシュにつながります。しかし、現在は喫煙環境が減少しており、オフィスビル全面が禁煙ということもあるでしょう。そのような環境では喫煙者がストレスを解消できないため、仕事のパフォーマンスに影響が出る可能性も否定できません。
どういった形であれオフィスに喫煙できる環境を用意することで、喫煙者のストレス解消につなげられます。
・【オフィス】企業イメージがアップする
健康意識の高まりもあり、分煙を実施する企業へのイメージは、実施していない企業に比べて高まることが想定されます。「従業員の健康について考えている企業」というイメージを与えられれば、求職者の増加も期待できるでしょう。
また、取引先の来訪者が喫煙者の場合も、喫煙スペースがあれば喜んでもらえるかもしれません。
逆に、分煙を実施せず、社員が建物の外の道路などで喫煙をすれば、イメージダウンになります。
・【オフィス】タバコ休憩に対する不満が生まれなくなる
「タバコミュニケーション」という言葉もあるように、タバコ休憩で一息つく喫煙者は少なくありません。ただ、喫煙所がビルの地下などのオフィス外にある場合「タバコ休憩といいながら外出しているのではないか」など、「タバコ休憩=ずるい」という印象を抱く人も存在します。
しかし、オフィス内に喫煙スペースを用意しておけば、喫煙ブースを利用する人の様子が外から分かるため「休憩時間が長すぎる」といった不満が生まれにくくなるのです。
・【飲食店】喫煙者の客離れを阻止できる
飲食店が分煙を実施することで、喫煙者の客離れを阻止できるというメリットもあります。愛煙家の方は喫煙できる飲食店を選ぶことが多く、禁煙のお店は選ばれにくくなるのです。
喫煙者もしっかりと取り込みたい飲食店は、分煙を実施しない以外に手はありません。
・【飲食店】新しい客層を獲得できる
分煙によって新しい客層の増加が期待できることも、飲食店が分煙に取り組むメリットとなります。喫煙可能であるものの分煙を実施していないお店は、タバコのニオイや煙を嫌う非喫煙者から敬遠される存在です。
一方、ニオイや煙への対策を実施することで、これまでお店を避けていた非喫煙者の利用が増えることもあるでしょう。喫煙者だけでなく、非喫煙者を取り込む場合にも分煙が大切になってきます。
・【飲食店】掃除の手間を減らせる
清潔感が重要となる飲食店は、少しでも掃除の手間を減らしたいと考えるはずです。ただ、タバコのヤニが壁紙などに付いてしまうと、簡単には落ちません。その結果、掃除の手間が増えることになります。
あらかじめ喫煙専用の部屋を設けておくと、その部分だけを集中的に掃除すればいいため、壁紙の張り替えといった手間がかかりません。
分煙には喫煙ブースがおすすめ!屋内設置がいい理由とは?
分煙を実施する方法はさまざまありますが、当記事でおすすめするのは喫煙ブースの設置です。
例えば飲食店の場合、時間を区切って分煙する方法もあります。しかし、時間分煙を実施していることを知らないお客様が来店された際「一日中禁煙のお店だと思っていたのに」と失望される可能性を否定できません。また、パーテーションなどで区切る分煙は完璧ではなく、ニオイや煙が外に漏れることもあるのです。
一方、喫煙ブースは吸気口が備わっており、タバコのニオイ・煙が外に漏れないようになっています。大型の喫煙室に比べればコンパクトな設計のため、省スペースも実現可能です。
なお、喫煙ブースを設置する際は屋内がいいでしょう。以下の写真のように屋外に喫煙所を設けるところもありますが、夏や冬の時期は外にいるだけでストレスにつながることから、喫煙者のためを思うのであれば屋内がおすすめです。
喫煙ブースで分煙を実施するお店に潜入取材を実施!
今回は、実際に喫煙ブースを用いた分煙を実施するお店に、潜入取材を実施しました!
まず1店舗目は、東京駅近くにあるカフェまで伺いました。平日の13時ごろに伺いましたが、どこを見ても人の多さが目立ちました。
東京駅から約7分歩くと、目的地のカフェがありました。
店内は非常に落ち着いた雰囲気のお店となっており、どちらかといえばご年配の方が多くいらっしゃいました。また、こちらのお店は地下1階と2階は喫煙可能、1階は喫煙不可となっています。
喫煙ブースは地下1階にあるとのことで、確認しに行ってみると、1人用の喫煙ブースが設置されていました!
滞在時間はわずか30分ほどでしたが、実際に喫煙ブースを利用されている方もいました。
ただ、喫煙可能スペースの地下1階になぜ喫煙ブースがあるのでしょうか。改めてよく確認すると、以下のような貼り紙がありました。
紙巻タバコを吸う場合は喫煙ブース内での喫煙をお願いするために、設置されていたことがわかりますね。
次は大阪の梅田周辺にある、カラオケボックス店に足を運びました!
大阪梅田の近くにある「阪急かっぱ横丁」というところまで出向くと、すぐ近くに対象のお店がありました!
店内は広々としており、受付にスタッフの方はいないスタイルです。受付を済ませて店内に入ると、すぐに以下のような矢印がありました。
そして、この矢印のすぐ近くに喫煙ブースがありました!現在は一人カラオケも流行していますが、やはり複数人での来店が多いため、こちらの喫煙ブースは複数人が利用できるサイズのものです。
屋内に喫煙ブースを設置するだけで、喫煙者と非喫煙者が共存できる環境を整えられます。また、分煙にはたくさんのメリットがあることから、まだ対策が進んでいない場合は喫煙ブースの設置がおすすめです。
まとめ
今回は、分煙を実施するメリットを中心に、喫煙ブースがおすすめの理由も併せて解説しました。
分煙の実施には飲食店、オフィスの両方にたくさんのメリットがあります。禁煙化が進んでいる背景を考えると「分煙対策はどの環境でも求められるもの」と言えるでしょう。
分煙の実施にはいくつかの方法がありますが、より手軽に、負担の少ない方法は喫煙ブースの設置です。分煙に取り組むきっかけとして、まずは喫煙ブースを販売する企業に問い合わせてみてはいかがでしょうか。
<この記事の取材・執筆者 N.T>
1993年生まれ、大阪出身。大学卒業後さまざまな職を転々としたのち、2019年よりWebマーケティング会社に転職。Webライターとして活動を続け、2023年5月よりフリーランスに転身。野球やバスケットボールなど、スポーツ全般をこよなく愛する。