近年、受動喫煙対策への意識の高まりから、飲食店やオフィスで喫煙ブースの導入が進んでいます。「喫煙ブースを設置したいけど、費用はどれくらいかかるのか」「なるべく安く設置したい」と考える方もいるはずです。
しかし、喫煙ブースの費用は一概に「安い」と断言しづらいため、購入もしくはレンタルのどちらが適しているかなど、慎重に判断する必要があります。
今回は、喫煙ブースの費用について、安いと断言できない理由などを解説します。購入とレンタルのメリット、デメリットなども紹介するため、導入時の参考にしてください。
喫煙ブースの費用は「安い」と断言できない理由
喫煙ブースの導入にあたって、費用面は大きなハードルとなります。なるべく安く導入できるのがベストですが、喫煙ブースの費用は「安い」と断言することが難しいのです。その理由は、喫煙ブースの費用はさまざまな要因によって変動するからです。
同じように見える喫煙ブースでも、サイズや機能、設置場所の状況によって最終的な費用が変わってきます。企業のウェブサイトなどで記載されている金額は、あくまで「目安」と考えておきましょう。
提示されている金額だけでなく、価格がどのような条件に基づいているのかを理解することが重要です。
喫煙ブースの価格は何で決まる?主な要素を解説
喫煙ブースの価格は、主に以下の要素によって決まります。
・サイズと収容人数
・性能
・工事の有無
・買取かレンタルか
(1)サイズと収容人数
喫煙ブースのサイズは、価格に大きく影響する要素の一つです。
1人用などのコンパクトタイプは省スペースで設置でき、手頃な価格帯が多い傾向にあります。一方、4人用など複数人が利用するタイプでは設備そのものが大きくなり、その分価格も高くなる傾向が見られます。
設置場所の広さや、利用人数に合わせて適切なサイズを選ぶことが重要です。
(2)性能
喫煙ブースの核となるのが、煙やニオイを処理する換気システムとフィルターです。性能が高いほどよりクリーンな環境を維持できますが、コストがかかる可能性もあります。
性能の詳細については、喫煙ブースを販売する企業に直接問い合わせるのがおすすめです。
(3)工事の有無
喫煙ブースは工事不要で設置できるタイプが多いですが、設置場所の状況によっては追加工事が必要になる場合もあります。工事が必要になると費用負担が発生するため、価格に影響します。
(4)買取かレンタルか
喫煙ブースを導入する方法には、大きく分けて「購入」と「レンタル」があります。どちらを選ぶかによって初期費用やランニングコスト、契約期間などが異なるため、適した方法を選びましょう。
購入とレンタルのメリット、デメリットについては、次の項目で解説します。
喫煙ブースの購入とレンタルはどちらがいい?メリット・デメリットなどを紹介
喫煙ブースを導入する際の方法には、購入もしくはレンタルの2通りがあります。それぞれのメリット・デメリットについて紹介します。
購入のメリット・デメリット
購入のメリットは、長期的に見るとコストを抑えられる点です。
長期間利用する場合、月々のレンタル料を支払い続けるよりも、購入のほうが総額では安くなるでしょう。ある程度長期的に使い続ける予定があれば、購入をおすすめします。
一方、購入のデメリットとして、初期費用が高額になる点が挙げられます。まとまった費用が導入時に必要となるため、予算によっては負担が大きくなる可能性もあるでしょう。
レンタルのメリット・デメリット
喫煙ブースをレンタルする最大のメリットは、初期費用を大幅に抑えられる点です。購入に比べて導入時の負担が少なく、月々の定額料金で利用できるため、予算計画も立てやすくなります。
一方のデメリットは、レンタルを長期間続けると、購入するよりも総額費用が高くなることです。
どちらの方法が自社にとって「安い」と感じられるかは、利用期間や予算、設置場所の広さといった要因によって異なります。導入前にこれらのメリット・デメリットを比較検討し、最適な判断をしましょう。
「安い」と感じるかどうかは導入後にわかる?価格以上の価値を感じた事例
喫煙ブースの費用について解説してきましたが、価格だけを見て「安い」「高い」と判断するのは難しい現状があります。喫煙ブースが「安い」と感じられるかどうかは、導入後に得られる効果や満足度によって決まると言えるでしょう。
実際、過去の喫煙ブース導入事例インタビューでは、「価格以上の恩恵を受けている」と答えたケースもあります。
例えば、株式会社アトヨンサウンドファクトリー様は、以前から喫煙環境への課題意識を持たれていました。導入までに時間を要していましたが、導入後はすぐに効果を実感し、「もっと早く導入しておけばよかった」という声も出ているそうです。
また、「価格以上の恩恵を受けられている」とも話されています。インタビュー内容の詳細は、以下よりご確認ください。
【導入事例】価格以上の恩恵を受けられるので、大満足以外の言葉がありません。
喫煙ブースは現場でどう使われている?お店への潜入取材を実施!
喫煙ブースは安いのかどうかについて解説しましたが、実際に現場ではどう使われているのか、気になる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、実際に喫煙ブースが導入されているお店に伺い、利用頻度などを調査してきました!
まず1店舗目は、北海道の札幌周辺にある有名カフェです。
札幌駅から少し歩いたビルの中に、喫煙ブースが設置されているカフェがあるとのことです。
約10分歩いたところに、目的地のビルがありました。
中は非常に広く、オフィスフロアもありました。
地下に進んでいくと、目的地のカフェがありました!有名なカフェチェーン店ですね。
入り口は2箇所あり、写真の場所から奥に入ったところに、1人用の喫煙ブースが2つ設置されていました。
入店して席に座ると、早速喫煙ブースを利用するお客さんが!お二人で別々に利用されています。
さらにまた別の利用者も!今回、こちらのカフェには1時間ほど滞在しましたが、15〜20人ほどは喫煙ブースを利用していました。これまで数多くのお店に潜入取材を実施しましたが、もっとも多い利用者数だったと感じています。
もしこのお客さんが、喫煙ブースがないために別のカフェを利用していれば、それだけで機会損失につながります。仮に1人が1,000円分のメニューを注文したと考えると、15,000〜20,000円の売上を逃す計算です。そう考えると、喫煙ブースの存在意義は大きいと言えます。
また、今回は新千歳空港のカフェにも訪れました。
新千歳空港は非常に多くの人が利用する空港で、平日の昼間でもたくさんの人がいました。そんな中、4階にあるカフェまで向かいます。
札幌と同じカフェですね。飛行機に乗るまでの時間を待つ方、お仕事をされる方など、店内は賑わっていました。
店内はご覧のようになっていて、向こう側は喫煙スペースです。
加熱タバコ専用席もあるとのことです。
喫煙スペースに入ってからすぐ右に、2台の喫煙ブースがありました。紙巻タバコを吸う方は、喫煙ブースを利用する形になっています。
こちらも1時間ほど滞在したのですが、ご覧のように一定数の利用者がいました。
喫煙可能な環境が減少している中ですが、今回の2店舗を巡って感じたことは、やはり喫煙環境を望んでいる方が一定数いるということです。そういった方の満足度を高める上でも、喫煙ブースは効果的と言えるでしょう。
まとめ
喫煙ブースが本当に「安い」と感じられるかどうかは、導入後の効果や得られる価値によって決まります。
受動喫煙対策を適切に行い、喫煙者・非喫煙者の双方にとって快適な環境を整備することで、顧客満足度が高まります。また、喫煙者を取りこぼさない仕組みがあれば、お店の売上にも直結するでしょう。
喫煙ブースの導入を検討されている方は、まずは複数の業者の情報を比較し、自社の状況を正確に伝えながら相談することをおすすめします。
<この記事の取材・執筆者 N.T>
1993年生まれ、大阪出身。大学卒業後さまざまな職を転々としたのち、2019年よりWebマーケティング会社に転職。Webライターとして活動を続け、2023年5月よりフリーランスに転身。野球やバスケットボールなど、スポーツ全般をこよなく愛する。