新幹線車内での喫煙が不可になるなど、喫煙環境は減少の一途をたどっています。喫煙者を取り巻く環境が厳しい状況にあるからこそ、カフェや喫茶店といった飲食店において、喫煙可能な設備を求める人は少なくありません。
そこで今回は、カフェが喫煙ブースを導入するべき理由について、メリットとともに紹介します。実際の導入事例インタビューも紹介するため、喫煙ブースの設置を考えているカフェの担当者は、ぜひ参考にしてください。
カフェが喫煙ブースを導入するべき理由
近年、公共空間での喫煙規制がますます強化されています。例えば横浜市では、令和7年4月から市立公園での喫煙が全面禁止となりました。
(出典:https://www.city.yokohama.lg.jp/kurashi/machizukuri-kankyo/midori-koen/koen/pkns.html)
こうした流れの中で、喫煙者は「どこでタバコを吸えるのか」という課題に直面しているのです。
また、横浜市が実施したアンケートによると、「普段どこでたばこを吸っていますか」という質問に対して、最も多かった回答は「飲食店の喫煙スペース」で66%でした。
この結果から、多くの喫煙者が飲食店を頼りにしている現状が明らかになりました。喫煙環境の減少は、今後ますます全国的に拡大するケースもあるでしょう。
飲食店で喫煙可能な環境があるかどうかは、売上に直結する可能性もあります。喫煙者の受け皿が減っている状況だからこそ、喫煙ブースを導入することで新たな集客機会を得られるのです。
カフェが喫煙ブースを導入するメリット
カフェが喫煙ブースを導入するメリットはさまざまあります。今回は、その中でも2つに絞って紹介します。
・喫煙者を取り込むことができる
喫煙環境の有無は、喫煙者にとって店舗を選ぶ際の大きな決め手となります。特に都市部では喫煙場所が限られているため、「このカフェなら安心して喫煙できる」と認識されれば、喫煙者からの支持を得やすくなるでしょう。
その結果、喫煙者を中心にした新規顧客の獲得やリピーターの増加につながり、売上の底上げも期待できます。さらに、喫煙ブースを備えていることが口コミやSNSで拡散されれば、他店との差別化要素としても機能するでしょう。
・イメージアップにつながる
喫煙ブースの導入は、単に喫煙者のためだけの施策ではありません。非喫煙者にとっても「煙が分離された快適な環境で過ごせる」という安心感を提供できます。受動喫煙防止に配慮した店舗として認識されることは、幅広い客層からの信頼獲得につながり、結果的にお店のイメージアップを実現します。
飲食店は、グループで訪れる機会が多くあります。4人グループであれば、ある程度の高い確率で1人は喫煙者です。吸う人と吸わない人が快適に過ごせる空間を提供できることは、集客の強みになります。
カフェが喫煙ブースを導入する際の注意点
喫煙ブースの導入にメリットがある一方、いくつかの注意点もあります。導入を検討する際は必ず確認してください。
・定期的にメンテナンスを実施する
高性能な喫煙ブースを導入しても、日々のメンテナンスを怠れば快適さが損なわれます。特に灰皿の清掃やフィルター交換は、利用者の満足度を大きく左右するポイントです。定期的な清掃と点検を徹底し、常に清潔な環境を維持することが重要です。
・設置場所を要検討する
カフェのスペースには限りがあるため、喫煙ブースの設置場所は慎重に検討しましょう。動線を妨げる位置に置いてしまうと、利用者やスタッフの移動に支障をきたし、快適性が損なわれます。
入口付近やレジ周辺など混雑が予想されるエリアを避け、店舗全体のレイアウトに配慮した場所に設置することが望ましいと言えます。
・助成金の有無を確認する
自治体によっては、受動喫煙防止の観点から、喫煙ブースの設置に補助金や助成金を設けている場合があります。導入コストを軽減できる可能性があるため、事前に自治体や商工会議所などに問い合わせ、制度の有無を確認することがおすすめです。まずは、喫煙ブースのメーカーに確認すれば、色々な情報を持っています。
カフェの喫煙ブース導入に関するQ&A
カフェに喫煙ブースを導入する際、さまざまな疑問が生まれることは珍しくありません。ここでは3つの質問に絞って紹介します。
Q:喫煙ブースの大きさはどれぐらい?
A:1人用のコンパクトタイプから複数人で利用できるタイプまで、さまざまな大きさがあります。カフェのスペースに合わせて選べるのが特徴で、省スペースでの設置も可能です。
Q:導入する際に工事は必要?
A:基本的に工事不要で設置できるタイプが主流です。ダクト工事も必要ありません。電源を確保すればすぐに使用できるため、店舗営業への影響を最小限に抑えながら導入できます。
Q:喫煙ブースの相場は?
A:喫煙ブースの価格は製品の性能・サイズ・機能によって大きく変わるため、決まった相場がありません。まずは専門業者に相談し、店舗の規模や利用頻度に合わせ、最適な種類を検討することが重要です。
カフェに喫煙ブースを導入した事例
大阪・梅田にある「カフェブレーク ホワイティ梅田店」は、梅田の中心部地下街にあるカフェです。現在は4人用の喫煙ブースを導入しており、喫煙ブースの利用者も多い店舗です。
導入の背景から設置後の感想まで、詳しくお話いただきました。導入を検討中の場合は、ぜひ参考にご覧ください。
【導入事例】本当にタバコのニオイがしないので、断トツで性能が高いと思います。
喫煙ブースを導入するカフェに潜入取材!
ここまで、カフェが喫煙ブースを導入するべき理由などを解説しました。実際の導入事例インタビューも紹介しましたが、ここでは喫煙ブースがカフェでどう活用されているのか、2つの店舗で紹介します。
1つ目は東京の京橋にあるカフェです。東京駅の八重洲口からも徒歩3分くらいです。
京橋の駅から少し歩いていきます。
歩いていくと、大きいビルの中に該当のカフェを発見しました!オフィスビルの中にあるため、利用者はオフィスワーカーの方が多くいました。
お店の中に設置されていた喫煙ブースがこちらです!4人用のサイズですね。現在はあまり聞かれませんが、「タバコミュニケーション」という観点からも、こういったサイズを好む方が多くいます。
この日は日曜日で人も少なかったですが、平日は多くのお客さんが喫煙ブースを利用しているのではないでしょうか。
さらにもう1店舗、東京のカフェを訪ねてみます。今度は大崎周辺です。
落ち着いた雰囲気のエリアを抜けると、有名なカフェチェーンのお店がありました!
お店の入り口には掲示がされており、タバコが吸えるお店であることがわかります。
この店舗では喫煙エリアと禁煙エリアに分かれており、喫煙ブースは喫煙エリアに設置。2人用の喫煙ブースが導入されていました。
加熱式タバコは座席で、紙巻タバコは喫煙ブースで吸う形を取っているようです。
導入の経緯はカフェごとで異なると感じますが、どちらのカフェも喫煙者の利用が多く見られました。やはり、喫煙環境があるカフェは、喫煙者にとって嬉しい存在なのだと思います。
まとめ
今回は、カフェが喫煙ブースを導入するべき理由、メリットなどを解説しました。
喫煙環境の減少にともない、喫煙ブースのあるカフェは選ばれる存在となっています。少しでも喫煙者を取り込みたい場合は、ぜひ導入を検討してみましょう。